優しい施術が最も効率的な変化が出るのはなぜ?②
神経学を利用して筋肉を緩める技術
神経学と聞くと難しく感じてしまうので、分かりやすく嚙み砕いてお話します。
誰かに叩いたり蹴られたりするのはとても嫌なものです。
とても痛いからですね。カラダにもダメージがあります。
本能的に避けるものです。
攻撃されていると認識して筋肉を硬直させて守ろうとする防衛反応が働きます。
では、どの程度の強さで攻撃されると筋肉に緊張が入るのでしょう?
例えば、即効性があり小顔にスグなれると聞いて受ける施術として有名なものがあります。(あえて名前は伏せますね)
顔をゴリゴリ擦るあれです。
お顔の筋肉に対して攻撃し、一時的に硬直して小顔になっているとしたら受けたいですか?
当院としては絶対に避けて欲しい行為なのですが、痛いのに受けたい人も居られるようですね、
特殊な道具を使った施術と聞くと大変有り難いもののように聞こえますが何故そうなるのか理解することが大切で、理解しても行きたい方はどうぞ。
ご自身の判断は自由ですから。
では、筋肉を緩ませるにはどの位、どの様に優しく触れると良いでしょうか?
状態によっても変わってきますが、基本として指先で触れる際に指の重さがかからない程度とイメージしてみてください。
とても優しく触れている為、脳が安心して緩んで来る様に施術することが基本となります。
特に重症な方で患部に軽く触れただけで痛みが出てしまうこともあります。
その場合には患部から離れた触れられる箇所から施術して神経過敏になっている患部を落ち着かせると、患部に触れられるように変わっていきます。
これは施術方法のほんの一例で、100人施術すると100通りの施術を行います。
同じ症状であっても触れる圧力や速さ、順番、触れるタイミングなどその方の今の状態に最も相性の良い方法を調整して行います。
更に、施術を受ける患者さんの呼吸も関係しています。
息を吸っている時に触れるのか、吐いている時に触れるのかで結果が変わってしまう程とても繊細なのが『神経』と呼ばれる隠れた器官なのです。
施術中に『先生、指先から何か出てますよね?』と言われることがあります。
もちろん何も出ていませんよ。たぶん…
施術を受ける方の触れられている感覚が『ジワジワする』『チリチリした感じ』など色々な表現をされます。
おそらく、ガチガチに固まっていた筋肉が緩んできたことで毛細血管への血流量が変化したり、血液が運ばれることで細胞が活性化したりという事が起こっていればその様な感覚が出るのかもしれませんね。
実際に、ガチガチの筋肉が緩んで来ると血液の脈動が徐々に強くなってくるのをご自身で感じられる方もあります。
『細胞レベルで優しい施術』
これ、とても芯を突いた表現でしたね。